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2020.11.29

ピロリ菌を除菌しましょう

こんにちは。最近は寒い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は、ピロリ菌の検査方法や除菌の流れについてお話させていただきます。
ピロリ菌とは、ヘリコバクター・ピロリというらせん形の細菌で、感染すると消化性潰瘍、胃ポリープ、機能性ディスペプシアを引き起こし、萎縮性胃炎を経て、一部は胃癌を引き起こすことがわかっています。通常の菌は、胃の中の胃酸によって死んでしまいます。
しかし、ピロリ菌は特殊な酵素を持ち、胃酸から身を守っているため、胃の中で生きることができます。
当院でも、「健康診断でピロリ菌を指摘されました。どのような流れになりますか?」や「ピロリ菌がいるか心配なため、検査して欲しい」といった問い合わせがあります。
ピロリ菌を調べるには、糞便や血液、尿を検査する方法もありますが、当院では主に尿素呼気試験法を行っています。こちらは、吐き出した息である呼気を採取して調べる方法になります。
ただし、この検査を保険適応で行うためには半年以内に胃内視鏡検査を行っており、胃炎と診断されなければいけません。
詳しい条件は以下の5つになります。
①内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍もしくは、十二指腸潰瘍と診断された患者様
②胃MALTリンパ腫の患者様
③特発性血小板減少性紫斑病の患者様
④早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃の患者様
⑤内視鏡検査で胃炎と診断された患者様
除菌方法は、抗生物質と胃酸を抑える薬を1週間飲み続けていただいております。
約70〜80%の患者様は除菌することができると言われていますが、一次除菌で除菌しきれなかった場合でも、2回目の治療で約90%の患者様が除菌できるといわれています。
二次除菌までは保険適応になりますが、三次以降除菌を希望する場合は自費診療となります。
治療後の除菌が成功したか調べるために、当院では除菌治療終了後、約8週間以上あけて尿素呼気試験法を行っています。
ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発生リスクを半分から1/6程度に減らすことができ、潰瘍を抑えることもできます。
少しでも胃がんのリスクを減らせるようピロリ菌は除菌しましょう。
またピロリ菌の除菌に成功したとしても、胃がん発生のリスクはゼロにはならないと言われておりますので、除菌成功後も1年に1度は胃カメラ検査を受けていただくことを患者様には勧めております。
何か気になることやご不明点がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。
胃内視鏡検査は、ホームページからでも簡単にご予約ができるため、お気軽にご予約いただき、ご来院いただけたらと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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