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2022.10.09

胃がんについて

当クリニックは2019年11月に開院し、もうすぐ3年をむかえます。
開院時から「胃がん・大腸がんで亡くなる方をゼロに」をミッションに掲げてきました。
今回のブログでは、胃がんについて共有させていいただければと思います。

胃は、食べ物を消化する準備を行い、食べ物を混ぜるため厚い筋肉で作られています。
その筋肉の内側は柔らかな粘膜で被われていまが、この粘膜から発生した悪性腫瘍を胃がんといいます。

胃がん検診などの検査で見つけられる大きさになるまでには、通常何年もかかるといわれています。
胃がんの診断には胃の内側から内視鏡(胃カメラ)で観察することにより診断が可能です。
胃がんの部分がイボのように盛り上がったり、潰瘍を形成し陥没している部分、色調の変化した部分などを詳しく観察します。

胃がんは、50歳後半~60歳代にできる人が最も多く、男性は女性よりも約2倍多いとされています。
胃がんは大腸がんに次いで日本人が多くかかるがんです。
男性はおよそ9人に1人、女性はおよそ19人に1人が、一生のうちに胃がんと診断されています。

胃がんはかつて日本人のがんによる死亡数の第1位でしたが、最近は診断方法と治療方法が向上し、男性では肺がんに続き第2位、女性は第4位となっています。

出典:人口動態統計2018年(厚生労働省大臣官房統計情報部編)

胃がんの一番の原因はヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染です。

ピロリ菌は胃の中で生きることができる悪玉菌で、食べ物や水を介して感染し、除菌しなければ胃の中で生き続けることができます。
ほとんどが乳児期に感染し、衛生環境の悪かった50代以上が保菌していることが多いと言われています。
このピロリ菌に感染すると慢性的に胃の粘膜が荒れた状態が続き、慢性胃炎がつづくと胃の粘膜は徐々にダメージを受け、萎縮性胃炎という状態になります。
萎縮性胃炎は癌が非常に発生しやすくなっている状態になります。
ただし、ピロリ菌に感染した人が必ずしも胃がんになるわけではありません。

また、たとえピロリ菌を保菌していなくても、他の原因によって発症することもあります。
たとえば、高塩分食品の摂取は胃がんを起こす原因になるといわれています。
胃の粘膜は粘液などで保護されていますが刺激の強い食べ物を摂り過ぎると炎症を起こし、胃がんのきっかけを作ってしまうことがあります。塩分の摂り過ぎは禁物で、塩分摂取の多い地域で胃がんが多いことがわかっています。

その他には、喫煙、肉や魚の焦げ、過度の飲酒などもよくありません。
夜食、早食い、食べ過ぎといった不規則な食習慣やストレスも胃に負担をかけます。

胃がんは、早い段階で自覚症状が出ることは少なく、かなり進行しても無症状の場合も多くあります。
癌がかなり進行すると、胃の痛み、不快感、胸やけ、吐き気、食欲不振などの症状が出ることもありますが、これらは胃がん特有の症状ではなく、胃炎や胃潰瘍の場合でも起こりますので、内視鏡検査をしなければ胃がんとは診断できません。

胃が重たい感じ、食欲不振といった症状が長く続くような場合は、検査を受けることが重要です。
吐き気、嘔吐、下痢、便秘、タール状になった黒い便などの症状がある場合も同様です。早期発見のため、おかしいと思ったらすぐに検査を受けましょう。
定期的な検査も大切です。

当院では鎮静剤を使用することでボーッと眠っているような状態で検査を受けていただくことが可能です。
患者様にとって苦痛の少ない検査を実現するために、使用する内視鏡スコープは細径のものを用いています。

また、土日にも胃カメラ検査を行っています。
平日はなかなかスケジュールを作れない方は、是非土日の検査をご検討ください。

まずはご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。ネットからご予約は24時間受け付けております。

長くなりましたが最後までお読みいただきありがとうございます。

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