穏やかで過ごしやすい季節になりましたが、皆様お変わりありませんか。
今回は吐き気、嘔吐についてお話させていただきます。
吐き気とは吐きたい嘔吐するかもしれないというムカムカした感覚。
嘔吐とは胃の中のものを口から吐き出すことを言います。
二日酔いや乗り物酔い、食中毒、緊張や不安のような心理的要因などさまざまな原因で吐き気、嘔吐がおこります。中には心臓や脳の病気など、命に関わるような病気が原因で起こる場合もあるので要注意が必要です。
〈危険な吐き気、嘔吐とは?〉
■お腹の張り
お腹がパンパンに張っている場合は腸閉塞の可能性があります。腸閉塞の原因は色々ありますが、腸の中で食べ物などの内容物が流れずに止まってしまう状態の事を指します。内容物が流れずに滞留する事でお腹の痛みや嘔吐の症状がでます。
特に腸が捻じれるなどして血液の流れが滞った場合は、お腹に強い痛みが生じ何らかの刺激をうけるとそれに反応して吐き気、嘔吐が生じます。
■胸や背中の痛み
胸や背中の痛みを伴う場合は、心筋梗塞や大動脈解離などの可能性があります。
心筋梗塞は心臓を動かす心筋に血液が届かなくなって、激しい胸の痛みに襲われる病気です。大動脈解離は大動脈の壁が裂けてしまう病気です。
■激しい頭痛
激しい頭痛を伴う場合は脳卒中の可能性があります。
特にくも膜下出血は突然今までに経験したことがない頭痛で発症し、嘔吐、失神、硬直などを伴います。吐き気を感じずに突然嘔吐することもあるのも特徴です。
〈心理的要因でおこる吐き気、嘔吐とは?〉
心因性嘔吐とは、嘔吐の原因となる明らかな異常がなく、心理社会的なストレスが原因で嘔吐するものを示します。不安や緊張を伴う場面で発生することが多いですが、本人はストレスを自覚していない場合もあります。
〇対処法
■食事の工夫
吐き気がある時はお粥やにゅうめん、うどん、豆腐などの消化に良いもの、あたたかいものがお勧めです。少しずつ食事の形態を固形にして消化を要するものにしていく事が大切です。コーヒーなどのカフェインを含むものやアルコールなどの刺激物は吐き気が強くなることがあるので控えましょう。
■吐き気を和らげるツボ
吐き気を和らげるツボは、内関と言われる左右の手首の内側にあります。このつぼを2時間ごとに5分間指で押して刺激すると効果があると言われています。
心理的要因で起きる吐き気のほか、乗り物酔いやつわりなどさまざまな吐き気にも効果が期待できます。
吐き気や嘔吐はさまざまな原因によって引き起こされている可能性がるので、その他の症状や既往歴、摂取された食べ物などをお聞きしながら必要な検査(採血、レントゲン、超音波検査、胃内視鏡検査等)を行っていきます。
原因となる疾患が内科的治療で回復するものであれば当院で治療を行わせていただきます。
それ以外の疾患が原因となる場合は専門医療機関をご紹介させていただきます。
当院は完全予約制となっております。お電話や当院ホームページやLINE等よりご予約の上ご来院ください。