こんにちは。少しずつ肌寒い日が多くなり、長かった夏も終わりが見え始めてきましたね。
今の時期は、日中は比較的暖かな秋晴れですが、朝晩は少し冷え込むため、衣服に少し悩んでしまいますよね。夜寝る時も、エアコンを付けるか、窓を少し開けるか、はたまた毛布を2枚掛けにするか、長袖のパジャマを着るか、迷ってしまいます。衣服の調整で出来る限り心地良く過ごすことのできる状態にしたいですが、どうしても難しい場面も多くあります。
当院では現在も発熱患者様が多く来院されますが、抗原検査によりコロナウイルスやインフルエンザが陽性になる方もいらっしゃれば、陰性の方もいらっしゃいます。
実は私自身、風邪症状や発熱が無いにもかかわらず、何となく熱っぽく感じる日が2~3週間ほど続いており、家族に話したところ、寒暖差による風邪も流行っているらしいよ、と言われました。
皆さま、突然ですが「寒暖差疲労」という言葉を耳にされたことはありますか?これは1日の気温差や前日との気温差が7℃以上ある日に起こりやすくなるもので、体温を調整する自律神経が乱れてしまい、体が疲れやすくなったり、様々な症状が出てきてしまう、いわゆる気象病の1つです。主な症状は、疲労感のほかにも、全身の倦怠感、肩こりや頭痛、食欲不振、めまい、下痢や便秘、冷え等、多岐に渡ります。
そもそも、なぜ寒暖差によって自律神経が乱れてしまうのか、寒暖差疲労の起こるメカニズムをご存知ですか?
自律神経は、交感神経と副交感神経の二種類あり、それらがバランスをとりながら働くことで、内臓や血管などの生命活動に欠かせない機能をコントロールしています。
本来はその2つの神経が徐々に切り替わり、臓器に働きかけるのですが、寒暖差が大きくなると神経が過剰に動き臓器に急激に作用してしまい、大きな負担がかかってしまいます。それによって、様々な不調が出現することが寒暖差疲労のメカニズムとなります。
では、寒暖差疲労の状態から脱するためには、どうしたらいいのでしょうか。
これには、やはり乱れてしまった自律神経を整えることが第一です。食事や運動、睡眠の質の向上が基本となり、規則正しい生活を送ることが大切です。また、朝に日光を浴びたり、毎日お風呂に浸かる、肩や首周りのストレッチなども有効的と言われています。
また、日々の生活の中であえて適度な寒暖差のある状態を作り、自律神経をトレーニングすることも予防に繋がります。
ちょっとした体調不良に悩まれている方は、寒暖差疲労によるものかもしれません。しかし、また別の疾患の可能性もあるため、症状にお困りの方はぜひクリニックを受診して頂くことをお勧めします。
これからもっと肌寒い季節となっていきますので、皆さまお体に気を付けてお過ごしくださいね。