3月も中旬となり徐々に春が近づいておりますが、皆さま体調はいかがでしょうか?
毎年11月~1月にかけてインフルエンザが流行り、今年は新型コロナウイルスが社会的大きな問題として取り上げられておりますが、これから花粉症の季節がやってきますね。
早い方では年明け頃から症状が出始め、3~4月頃には本格的な流行となり、花粉症をお持ちの方にはつらい季節だと思います。
今回はこの時期に症状が出やすい「花粉症」についてお話をしたいと思います。
花粉症はスギやブタクサ、ヒノキなどの花粉が原因となり、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・眼のかゆみ・空咳などのアレルギー症状が出現する疾患です。その他に蕁麻疹などの身体の痒みが出る方もいらっしゃいます。
日本国民の20~25%は花粉症であると言われており、多くの方が悩まされている症状です。
また、昨年まで症状がなかった方でも突然発症することもあります。
関東では2~5月にかけてスギやヒノキの花粉、8~10月にかけてブタクサの花粉、イネ科の花粉は5~6月と8~9月の年2回飛散します。
毎年この季節に症状が出現することを「季節性アレルギー性鼻炎」、花粉以外にハウスダストやダニ、ペットの毛などが原因となり1年を通して症状が出現することを「通年性アレルギー性鼻炎」といいます。
花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」に該当します。
花粉症の方はこの時期敏感になるため、少しの花粉でも症状が出やすくなってしまいます。
ご自身で行えるセルフケアも花粉症対策には有効です。いくつかご紹介いたします。
・換気を行う
花粉が部屋に入ることを避けるため、窓を閉め切っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、窓を閉め切ってしまうとダニやカビなど花粉とは別のアレルゲンが発生しやすくなってしまうので注意が必要です。
・洗濯物はよくはたいてから取り込む
屋外に干してある洗濯物を取り込む時は、衣類をしっかりとはたいてから取り込むようにしましょう。
また、外出先から帰宅した時なども同様です。衣類や髪の毛などに付いている花粉をしっかりと払ってから部屋に入るようにしましょう。
・花粉対策用のメガネやマスクを着用する
花粉は眼や鼻などから体内に侵入することで花粉症の症状が現れます。
現在花粉対策用として販売されている、隙間ができにくいマスクや眼鏡などを着用することでも症状を少し抑えることができます。
その他にも手洗いやうがいなども効果的です。気になる方はぜひ試してみてください。
セルフケアを行っても症状がつらい方や日々の生活に支障が出てお困りの方は、内服薬・点鼻薬・点眼液を使用するなどの薬物療法や舌下免疫療法、鼻の粘膜の一部をレーザーで焼く手術療法などの治療法もございます。
この中で当クリニックが行っているのは薬物療法になります。(舌下免疫療法、手術療法は当クリニックでは行っておりません)
薬物療法は花粉飛散開始時期の2週間前から使用することで、症状を軽減させることができるといわれています。
早めの対策がポイントとなる治療法です。
花粉症の症状が続くと集中力が低下してしまったり、夜しっかりと眠れなくなってしまうという方もいらっしゃると思います。
「症状がつらい」「花粉症の薬が欲しい」という方は、ぜひ一度診察にて症状をご相談ください。
お薬の種類は症状と希望をうかがい、一緒に決めさせていただきます。
最近、「花粉症があると鼻からの内視鏡を受けることができないですか?」というお問い合わせをいただくことがありますが、そんなことはありません。
花粉症のかたでも鼻からの内視鏡を受けることができます。(鼻腔の形状やむくみ具合によっては内視鏡が通過しないこともあります。)
花粉症に対して適切な治療を行い、症状を抑え込み、花粉症の症状に負けず笑顔で楽しい日々を過ごしましょう。