こんにちは。
早いもので今年も1ヶ月が過ぎました。インフルエンザや新型コロナウイルスによる肺炎などが流行しておりますが、体調はお変わりないでしょうか。
本日は便潜血についてお話させていただこうと思います。
健康診断で便潜血陽性と診断され、当院を受診される患者様が多くいらっしゃいます。
まず初めに、便潜血陽性とは採取していただいた便の中に血液が混ざっている状態のことを言います。(ちなみに、便潜血検査とは自宅で出来る簡易的な大腸がんの検査のことをいいます)
便潜血陽性になる理由としては、大腸がんや大腸ポリープが便とこすれて出血し、その血液が便中に潜んでいる可能性が考えられます。
胃潰瘍・食道静脈瘤・肝胆道系の疾患などがある場合にも便潜血陽性と診断されることがあります。
また、痔がある方や良性のポリープでも、便潜血陽性となる可能性があります。
健康診断で、便潜血陽性となる方は1000人のうち50人程と言われています。
さらにそのうちの2〜3%である1〜2人が大腸がんと診断されます。
大腸がんの原因は、はっきりとは分かっていませんが、運動不足や食事の欧米化が原因とされています。
特に、ウインナーやソーセージなどの加工肉の摂りすぎ、多量の飲酒、肥満などが挙げられ、がん発症の誘因になると考えられています。
がんによる死亡率は年々増加しており、日本人の死亡原因の第1位を占めています。
大腸がんは、かかる人・亡くなる人ともに年々増加しており、肺がんに続き死因の第2位となっています。
特に女性ではがん死の原因の第1位となっています。
大腸がんは、早期発見、早期治療で100%に近い確率で治りますが、放置すれば治るはずのがんを進行させることになりかねません。
便に血が混ざっていると一目で分かる、便が細くなった、お腹が痛い、便が出にくいなどの症状がある場合は、進行がんの可能性が高いので、無症状のうちに発見・治療を行うことが重要です。
便潜血検査で陽性となった方で精密検査を受けた場合、受けなかった方たちよりも生存率が5倍も高いという報告もあります。
便に血が混ざっていると一目で分かる場合、もう一度便潜血検査を受けることは意味がなく、精密検査を行う必要があるのです。
内視鏡検査に対して、躊躇してしまう方も多いと思います。
しかし、ここで少し勇気を出して検査を行い、治るはずのがんを見つけ出し、完治させることで今より明るい未来が待っているのではないでしょうか。
当院では、鎮静剤を使用する内視鏡検査も行っております。
まずは、ご相談からでもお気軽にお問い合わせください。
また、以前のブログ(大腸カメラの下剤・大腸カメラ)にも、当院での検査方法、下剤などについても記載しておりますので、是非お読みください。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。